栄養士のための食品学実験

栄養学科「食品学実験」の授業の記録です

2013-01-01から1年間の記事一覧

第11回 牛乳からの栄養素の分離とその定性反応 その2

カゼインを析出させ、ろ過した時のろ液を精製し乳糖を分離。これとラクトース、グルコース、スクロースで糖の定性反応を行った。 ●実験項目と実験結果 ・モーリッシュ反応(αーナフトール反応)糖の検出に利用される。糖が含まれていれが陽性(+)試料溶液…

第10回 牛乳からの栄養素の分離とその定性反応 その1

【タンパク質とは】 20種類のアミノ酸が任意の割合と順番でペプチド結合した高分子化合物。3大栄養素の中では唯一窒素を構成元素に持つ。・アミノ酸 分子内にアミノ基とカルボキシル基を持つ。 タンパク質を構成する天然のアミノ酸は20種類。必須アミノ酸と…

第9回 インドフェノール滴定法による還元型ビタミンCの定量

●実験の目的 2,6-ジクロロフェノールインドフェノールを用いた還元型ビタミンCの定量。還元型ビタミンCとインドフェノールの酸化還元反応を利用して食品中の還元型ビタミンCを測定する。大根とキウイフルーツを用いた定量結果からビタミンCの摂取について考…

第8回 塩分の測定(硝酸銀法)

●実験の目的 食品成分表や栄養成分表示において、食塩相当量はナトリウムから算出していますが、日常の検査では、ナトリウムの分析が煩雑で時間を要するため、塩化物イオンの量から食塩相当量を算出する方法が用いられています。これを硝酸銀滴定法(あるい…

第7回 食品の酸度

食品には様々な有機酸が含まれている。有機酸ごとに定量するには液体クロマトグラフィーを使わなければならないが、簡便な定量法として、中和反応を利用した滴定法で総有機酸を求める。 使用する塩基は0.1mol/ℓの水酸化ナトリウム、指示薬はフェノールフタレ…

第6回 中和滴定

●中和反応とは H+を与えるのが酸で、受け取るのが塩基 酸と塩基とを過不足なく反応させる化学反応が中和反応で、 中和反応で水と一緒に生じるのが塩(えん) 中和反応によって未知試料の酸あるいは塩基の濃度を測定する手法が中和滴定 ●実験内容 0.05mol/ℓ…

第5回 ほうれん草の脂溶性色素の分離

食品の色は食事を楽しくし、また食欲をおこさせる重要な因子のひとつである。 今回はカラムクロマトグラフィーを使って緑葉野菜の色素の分離を行った。 カラムクロマトグラフィーは、カラムに種々の吸着剤をつめて適当な溶媒で展開すると、成分の吸着剤に対…

第4回 酵素褐変反応

りんごを切ってそのままにしておくて褐変します。これはりんごのなかの酵素によるもので、桃やバナナが褐変するのも同様です。これはりんご中のポリフェノールがポリフェノールオキシダーゼによって酸化された結果生成する物質が褐色のため褐変するのです。 …

第3回 その2  寒天とゼラチンの凝固作用の違い

●内容 実際の現場では使われる寒天とゼラチンこれらの凝固作用における違いについて予めきめられた条件で固まるか固まらないかの実験を行いました。 ブランクとして、砂糖のみ入れたもの。それに、レモン果汁を加えその後加熱させたものあるいは、60℃まで冷…

第3回 その1 メイラード反応

第三回は2種類の実験をしました。一つ目「メイラード反応」 還元糖とアミノ酸あるいはタンパク質との反応によって、褐色の物質メライノイジンが生成されますが、これらの反応をアミノカルボニル反応または、発見者の名前にちなんで、メイラード反応とよぶ。…

第2回 小麦粉の性質と加工特性

●内容 1.小麦粉(薄力粉と強力粉)からグルテンを作り、湿麩と乾麩の重さを量る 2.ビウレット反応でグルテンであることを確認する 3.小麦粉に砂糖、バター、塩を入れるとグルテンの形成にどのような影響があるかを調べる ●結果 1.全体的にもみ洗いが…

第1回 オリエンテーション

初回はオリエンテーションとして、授業の内容を説明 1・授業内容について ・授業をうけるにあたって(服装、持ち物) ・この科目で身につけたい能力 ・実験室を使用するにあたっての諸注意 ・授業内容の予定(シラバスにそって) ・成績評価について(シラ…

2013年度食品学実験授業準備

助手と今年度の授業の準備の打ち合わせ。1回目の授業ガイダンスの説明にさらに時間をとることに。 学園長から生徒には厳しく!と言われているのでその点も踏まえて。あとは、配付資料の確認と2回目の実験内容の確認。 さぁ、今年も頑張りますよ。