栄養士のための食品学実験

栄養学科「食品学実験」の授業の記録です

第2回 小麦粉の性質と加工特性

●内容

1.小麦粉(薄力粉と強力粉)からグルテンを作り、湿麩と乾麩の重さを量る

2.ビウレット反応でグルテンであることを確認する

3.小麦粉に砂糖、バター、塩を入れるとグルテンの形成にどのような影響があるかを調べる

 

●結果

1.今年はもみ洗いしやすいようにと、操作方法を工夫したにもかかわらず結果としてはもみ洗いが不足しており、でんぷん残留が多すぎて綺麗な乾麩にならなかった。

2.反応の呈色はまずまず。

3.塩、砂糖、バターをそれぞれ添加してグルテンを形成してみた。結果として班によるバラツキはあったものの、概ね良好。毎年、塩は安定して実験結果良好。

※ 砂糖は吸水力が強いため、グルテン形成に必要な水を奪い、グルテン形成を阻害します。
※ バター等油脂類はグリアジンやグルテニンに膜をつくり、グルテン形成を阻害します。
※ 塩はグルテンの網目構造を引き締め粘弾性をあげます。

 

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 グルテンの分離が上手くできた湿麸から作成した乾麸

 

 

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グルテンの分離が上手くいかなかった(でんぷんが残っている)湿麸から作成した乾麸。 でんぷんが焦げたり白いまま残り、膨らまないで中身が密で硬いまま。